[塾長ブログ]2024年度国公立大学前期日程英語 旧帝大の問題を比較しました。
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皆様、御世話になっております。
STUDY STUDIOの服部 智仁です。
2024年2月25日・26日に国公立大学入試前期日程の筆記試験が終了しました。
受験生は大学受験対策の1つの方法として過去問対策を実施します。
しかしながら、その大学で出題された問題は今後長期間、同じ大学で出題される事はございません。
志望校の対策をするならば、他の大学の入試問題を参考にするのが有効な方法だと考えております。
ただ当てずっぽうで研究しても意味がありません。
実際にどのような問題が出題されていて、どんな対策をする事が近道なのか。
志望校の対策を教えてくれるのは、他校の入試問題だったりします。
2024年入試の東大・京大・阪大・東北大・名大・九大・北大の問題を比較してみました。
すると面白い事が解りました。
1つは問題が記述式か選択式です。
東大は記述式と選択式があ50%ずつ程度ですが、京大と阪大は記述式が多い。
その他の大学は選択式が多い。
選択式は〇か×のいずれかしかないのに対して、記述式は部分点を稼ぐことが可能です。
ですが、記述式は注目するポイントが正確でないと部分点を獲得できません。
選択式は基本、消去法で選択肢を削っていき正解を選ぶ問題。
2つの異なる点は自分で準備していくか否かです。
記述式は単語や構文、文法など予め準備していくものが多く、長期間の対策が必要になります。
つまり、東大・京大・阪大の対策には長期的な展望が必要になります。
それに代わって、選択式の問題は「言い換えを見抜く」という準備が必要です。
それは、長文の速読やパラグラフ毎の簡易的な内容把握が重要です。
おっと。「パラグラフ毎の要約」を出題しているのが東大と広大ですね。
つまり、東大・京大・阪大以外の対策には東大と国公立大学の要約・長文総合が重要になってきます。
総じると、「東大の英語は非常に優秀」という事になります。
2つはどの問題で点数を稼ぐべきかです。
多くの大学で長文総合が2題出題されます。
当然、同じレベルの問題ではなく、解きやすさが異なります。
受験生との問題の相性もあると思いますが、概ね1題目の長文の方が得点しやすいように感じます。
その理由に「記号問題が多い」という事が挙げられます。
実は、どの大学も1題目、2題目の合計問題数が「記述50%、選択50%」なんです。
つまり、記号問題を正解するだけでは合格圏に達さず、記述式の問題も正解しないといけないという事です。
英作文が苦手ならば、その得点分も長文で稼がないといけない。
実は、長文2題というのは「じっくり考える事を要求していない」出題意図なのかもしれません。
英語はじっくり考える科目ではなく、「問題の早期解決」を目的とした客観的評価の指標のように感じます。
どの問題でも最近では自由英作文が出題されます。
京大や名大・北大の様に会話や長文の内容を自由に作文させる出題形式や、東大や阪大の様に主題に対する意見を英作させる形式があります。
図や写真から受験生の見解を問う問題は名大や神大。鳥取大などで出題されます。
自由英作文はテーマに沿っていれば文法や構文を問うている事が多いので、出題形式が異なっても行う対策は同じです。
余談ですが、阪大の外国語学部以外の学部の長文総合と東北大の長文総合は酷似しています。
「志望校対策はまず他校の過去問分析から」というのが重要になってくることが解ります。
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