[お知らせ]2024年共通テスト 数学Ⅱ・Bの分析結果をご報告します。

  • カテゴリー: 未分類

本日はSTUDY STUDIOのホームページをご覧いただき誠にありがとうございます。

 

2024年共通テスト数学Ⅱ・Bを解き終えましたので当校の分析をご報告させていただきます。

当校では塾長・塾長代理を含む講師が制限時間を設けて問題を解き、実際に感じた問題の難易度について分析しております。

それは出題内容を把握しても問題のレベルは解らず、リアルに感じからこそ得点出来る知恵を提供できると考えるからです。

その点をご了承の上、ご参考いただけると幸いです。

 

毎年の事ですが、数学Ⅱ・Bに関してはまず問題の全ての目を通すのをお薦めします。

問題量が多い為、どうしても時間がかかってしまいます。

時間配分を考える為にまず問題のレベルを知る事が大切です。

今年の問題では当校の大問それぞれに対する予想解答時間は次の通りです。

第1問…15分  第2問…12分  第3問…15分  第4問…12分  第5問…12分

これを見ると解るのですが、「第1問+第2問」は27分で解答を終える事が出来ます。

これ以上に早く解答を終える事は一般的な高校生には難しいので、出来る限りこの時間で解答を終える事がまず大切になります。

そして、選択問題は最初に1通り見てみると第4問は計算が多いものの、第5問は計算がとても少ない。

第5問の最後の問題が4点~6点と考えても、時間を節約して40点中36点を獲得するように動いた方が時間的な余裕が出来、計算ミス

も減少します。

つまり、今年のセットは

「第1問+第2問+田4問+第5問」で「50分程度で完答」

がベストだと当校では判断しております。

それぞれの大問を詳しく見ていきましょう。

 

第1問は対数関数と剰余・因数定理からの出題です。

例年、最初の問題が指数・対数・三角関数からの出題であることが多いため、一般入試ではあまり出題されなくても油断は出来ません。

三角関数は一般入試でも頻出単元ですので、そこをしっかり押さえつつ指数・対数関数の復習を行うようにしましょう。

剰余・因数定理は条件設定が主となる問題構成です。

(1)と(2)、いずれも(ii)から難しくなるので、そこを含めて15分で解くのは速読力が必要となります。

ダラダラと考えるのではなく、瞬時に問題を見極める訓練も今後の共通テストには必要なのかもしれません。

 

第2問は微積分です。

計算を要する問題は最初のシまでで、スからは全て選択問題です。

これまでは微積分で20分以上必要だった解答時間を大幅に削減できるようになってきました。

これまでは数列・ベクトルを完答するのに12分程度必要だったにも関わらず、微積分で23分程かかってしまうという時間的な課題が

大きく顕れていました。

微積分の計算が少なくなることで時間を短縮できるようになったのは共通テストの課題解決に繋がっています。

問題のレベルも難解な問題はなく、丁寧に考えれば自沈と正解できる問題です。

特に、ツまでは教科書レベルの基本問題ですのでここまでは難なく正解したい。

時間をかけるのはテ以降、約6分程度かけて慎重に取り組みたいものです。

 

第3問は確率・データの問題です。

(1)は確率変数で全て選択問題です。

(2)は期待値の問題で全て計算問題です。

(2)が大変です。当校の講師及び生徒は全員選択しておりませんが、選択した場合ケコサで膨大な時間(3分以上)を要してしまう事が

想定出来ます。また1問当たりの得点が高いため、不正解だった場合ドミノ倒しのように全て不正解になってしまう可能性もあります。

通常、数学Ⅱ・Bでは習わない範囲ではあるのでやはり選択しない方が良いと思われます。

 

第4問は数列です。

(1)、(2)はともに条件式から一般校を求める基本的な問題です。

2点程度の問題かとは想定できますが、これを正解するだけで8点程の得点になると予想できますので計算ミスには気を付けたいです。

(3)の(i)、(ii)は普通の数列の問題ですが、(iii)は命題と証明の分野が融合しています。

この単元は数学Ⅰ・Aの範囲ではあるのですが、数学Ⅰ・Aで出題しなかった分をここに出題しているという事になります。

1つ1つの選択肢を検討するのに時間がかかってしまうので、この問題は2問しかありませんが合計で5分は使いたいところ。

(iii)までの問題を早く処理する能力が求められます。

 

第5問はベクトルです。

ベクトルはとても簡単です。

目標解答時間も12分と言わず10分程度で解けてしまう程、明瞭に解答を求める事が出来る出題です。

ただ、問題文の条件をベクトル方式で解読しないといけない為、学校で小難しい事を学びすぎてしまい本質を理解していない受験生

にとっては読解が出来ず、難を議してしまったかもしれません。

ビックリしたのがセ~ノの解答です。

PとQの座標を求める問題ですが、2つ正解で4点という内容です。

従来ならば別々に得点を配分していたものが合算になってしまった事で中堅クラスの国公立を狙う受験生は敢えて解かなくてもいい

様に配点されています。

 

今年の数学Ⅱ・Bは受験生の目線に立った非常に良いセットであると思います。

当校の予想平均点は62点です。

今年は数学が2つとも簡単だったので来年の旧課程受験者用試験問題は難しくなると考えた方がよさそうです。