[コラム]推薦入試が招く現実とは?

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受験も残すところ国公立大学後期日程の合格発表を待つばかり。

多くの方は来年の受験に向けて準備をしようと動いている頃かと思います。

一般入試で合格する為に入試問題の対策をするのか。

学校の成績が平均4以上あるから指定校推薦で少しでもいい大学に楽に合格しようか。

当事者からみれば後者の方が安心できるので気持ちはわかります。

この選択をする受験生の多くは「その大学の学力に達していない」という共通点があります。

学力が低い学生が無理にいい大学へ行こうとするとどうなるのか?

それに関する記事も見つけましたので、ご覧ください。

 

<指定校推薦枠入試に関する記事>

学力が低いのに「早稲田」に入学できてしまう学生も…大学受験を“不公平なシステム”にしてしまった「指定校推薦枠」の功罪 (msn.com)

 

まず、国公立大学の推薦入試についてお話ししましょう。

 

国公立大学の推薦入試は学校推薦型は専願、自己推薦型は任意となります。しかし、合格すれば大抵の受験生は国公立大学に進学します。

ハードルの高さですが、国公立大学は各高校から1名で募集人数を超過して合格する事は殆どありません。

例えば募集人数が10名とあれば合格者数が8名だという事はよくある事で、最高で12名程度の合格者しか出ません。

倍率は4倍を超えるもので、学力を求めると同時に素養まで求めるので一般入試よりも難しい場合が多いです。

 

では、私立大学に指定校推薦枠入試で合格したらどうなるのか?

まず、専願受験となりますのでその大学に必ず入学しないといけません。

必ず入学してくれる学生をまんまと取りこぼすのはもったいないので大抵合格します。

入試では学力を必要としない場合が多く、審査は学校の成績(平均4以上あるか)だけで決まる事があります。

ここで大切にしてほしいのは、大学で一緒に学ぶ学生の7割程度は一般入試を乗り越えて合格している学生です。

つまり、高校全課程における履修課程はすべて大学が求める範囲を超えているという事です。

ですが、私大の指定校推薦合格組は違います。だって、成績が低いからそれを受験したのだから。

その結果、授業についていけず成績が悪くなり留学・退学したり、やる気のない学生が生まれます。

 

国公立大学は適切な対策を行わないと合格する事が難しい試験です。

共通テスト対策、2次試験対策。どちらもただ問題を解いただけでは成長に限界があり、専門予備校を頼ります。

だから、当校を頼って欲しいと思うのですが・・・。

予備校に通うという事はその分お金がかかるという事。

そんなお金があるならば私立大学1年分の学費に費やそうと考えてしまいますよね。

では、4年間とその後の費用対効果についてお話しさせて下さい。

 

自宅から通える私立大学に通学する場合、私大の平均学費が130万円程度、施設費宿の諸費が30万円程度です。

つまり、4年間で理系ならば640万円程度かかってしまうという事になります。

これに定期代、交際費、ゼミ合宿費などを合わせると800万円程度を予想していただくと余裕があるかと思います。

これだけ費用を掛けても劣等生の状態では学んでいる事に精が出ません。

国公立大学であれば、4年間の学費が全て込みで260万円程度です。

この金額は学生自身がアルバイトで月7万円貯金すれば支払える金額です。然程、厳しい金額ではありません。

下宿しても月10万円程度の仕送りが平均ですので、4年間で480万円。

併せても740万円で私大の費用と然程変わりません。

国公立大学は研究が盛んなので2回生の後期から研究に携わる事が出来ます。

それがとても面白いので、学ぶ事に積極的な学生が多いのが特徴です。

 

その違いが最も大きく表われるのが社会人になってからです。

32歳までに役職に就くのが国公立大出身者は80%以上なのに対し、私立大は40%程度。

32歳地点での平均年収も国公立大は600万円に対して、私立大は320万円。

早大、慶大、MARCHや関関同立の一般受験合格組が底上げをしていると考えるとそれ以外は絶望的です。

高校生時代に国公立大対策をして、ものすごく費用がかかっても、10年程度でそれが財産になる。

そう考えると、高校時代に必死を勉強するという事は将来につながる事が解ります。

ちなみに、平均年収第1位は東工大、第2位は三重大なんですよ。

 

長期的にみると、学力は生活資金に変わることが解ります。

楽して私立大学へ進学してもお金がかかるだけで、その対価は殆ど得られず負の恩恵を残したままになります。

苦労して国公立大学に進学すればその時は受験対策にお金がかかってしまいますが、必ずよい大学に進学できます。

そして、将来が明るくなってきます。

学業とは本来、そうあるべきだと私は思います。